15歳の女の子がお母さんと一緒に来院されました。
起立性調節障害の診断を受け、専門医のところに通院しているそうです。学校にも通学できていない状況でした。
施術を続け学校にも通学できるようになりましたので、その経過をまとめていきたいと思います。
起立性調節障害(OD)とは?
小学生高学年から高校生ぐらいの子に多い症状です。
朝起きれない、動悸がする、めまいがする、吐き気があるなどで学校に行けなくなります。
今回来院されたお子様は、朝が起きれない、めまいが強くまっすぐ歩くことができない、息苦しさがある、寝つきが悪いという状態でした。専門医のところにも通院しており、メトリジンとメラトニンの放出を促すお薬を処方されているとのことです。
起立性調節障害と自律神経の関係
当院では起立性調節障害の原因は自律神経にあると考えています。
自律神経は体の血管や内臓、呼吸などを自動的にコントロールしてくれています。交感神経と副交感神経の2つの神経で出来ており、睡眠や日中の活動などにも深く関わってきます。自律神経が乱れると、血管の収縮や内臓の働きも低下し、睡眠の質も悪くなります。そのため、朝起きることが困難になり、1日のリズムも乱れ、夜寝ることも難しくなってきます。
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起立性調節障害はどのように改善されたか?
今回の場合は主な症状は朝にめまいが強く、起きることができないということでした。
体をチェックしてみると、自律神経が乱れており、内臓・首や背中の筋肉が硬さが強くなっており、三半規管の働きも悪くなっている可能性がありました。
自律神経と関連のあるポイントを調整しながら、白湯を飲むことや体を動かす方法などの指導も行いました。めまいに関しては3回程で半分ぐらいまで落ち着き、寝つきも良くなってきました。
その後、8回目ぐらいで夜中に途中で起きることもなくなり、運動も体の状態を見ながら、徐々に強度を上げるようにアドバイスしていきました。
9回目で朝のふらつきも無くなり1日落ち着いて過ごせるまでに回復することが出来ました。その後、学校を通信制に切り替え、再び学校に通うことが出来るようになりました。
まとめ
お薬も上手く使いながら、お母様も無理にお子様を学校に行かせることもありませんでした。その状態でしっかり体の施術を行えたため、良い形で学校に復帰することができたと思います。最近は起立性調節障害のお子様も増えているように思います。朝起きれないというと、「なまけている」「たるんでいる」と感じられる親御様も多いようですが、そうではありません。
そのような場合はしっかり専門機関を受診し、相談するようにしましょう。そして自律神経や筋肉などの施術をプラスして行えると、良い結果に結びつけることができます。