41歳 男性
症状
2004年左膝に痛みが出現し、痛みが継続して長引いていた為2006年に内視鏡検査を行いました。
前十字靭帯断裂との診断がありましたが、その後セカンドオピニオンで違う病院に行ったそうです。
そこの病院でMRIの検査結果上、断裂はないとの診断があり手術はしませんでした。
一度自己流のトレーニングで良くなりましたが、半年間運動しなかった期間がありそこから再び左膝の痛みが強く、以前良くなったトレーニングをしても改善しませんでした。
階段を登れない等、日常生活・運動に支障をきたすようになり、来院されました。
分析をしてみました。
股関節内旋、下腿内旋
→半腱半膜様筋の硬さが強い為
膝蓋靭帯の硬さ、四頭筋力の低下
膝関節伸展時の内側半月板はさみこみ
来院当初、膝関節のアライメントが崩れていた為、原因となっている筋を重点的に治療しました。
徐々に痛みが取れてきた段階(5回目)で再度分析を行いました。
再分析
足関節90°屈曲下での母趾屈筋に筋力低下あり。
足関節底屈位での母趾屈筋は正常。
これらの分析をもとに、筋の柔軟性を高めながら、低下している筋力を正しく使えるようにトレーニングを組み込みながら進めていきました。
すると、7回目の治療で
小走りをした感覚が良くなり、階段も楽に登れるようになりました。
この時点で日常生活動作での痛みはほぼ消失しました。
8回目では
ジムでの自転車こぎをした後のランニングで左足の踏ん張りがきくようになりました。
最終的に9回の治療を終えたころには、
外でのランニングの後も左膝の痛みは出現せず、バスケットボール中・後も、大きな疼痛は出なくなりました。
膝関節は関節内にある軟部組織、靭帯、半月板の相互作用がうまく噛み合った時でないと、痛み・違和感・不安定感を生じます。
また股関節・足関節の影響も大きく、症状を取り除くには正確な分析と正しい治療、トレーニングのタイミングが大変重要になってきます。
楽しく運動を続けるためにも、自分の身体の状態を把握して、しっかりケアしていきましょう。